笑いのカイブツ

解説

あの頃、何者かになりたかった全ての人へ――。笑いに取り憑かれた男の、魂震わす衝撃の実話。

単なる奇人か、稀代の天才か。
大喜利「レジェンド」、ハガキ職人、構成作家――。
笑いに取り憑かれた男の類い稀なる半生。
何をするにも不器用。人間関係も不得意なツチヤタカユキの生きがいは、「レジェンド」になるためにテレビの大喜利番組にネタを投稿すること。5秒に1本。狂ったように毎日ネタを考え続けて6年。その実力が認められ、念願叶ってお笑い劇場の作家見習いになる。しかし、笑いだけを追求し、他者と交わらずに常識から逸脱した行動をとり続けるツチヤは周囲から理解されず、志半ばで劇場を去ることになる。自暴自棄になりながらも笑いを諦め切れずに、ラジオ番組にネタを投稿する“ハガキ職人”として再起をかけると、次第に注目を集め、尊敬する芸人・西寺から声が掛かる。ツチヤは構成作家を目指し、意を決して大阪から上京するが─。情熱や努力だけでは上手くいかない現実。不器用にしか生きられないもどかしさを抱えて傷だらけになりながらも、自分の信じる道を猛進するツチヤとその熱量に突き動かされていく人たち─。観る者の魂に突き刺さる、圧倒的な人間ドラマが誕生した。

【キャスト】
ツチヤタカユキ:岡山天音
おかん:片岡礼子
ミカコ:松本穂香
ピンク:菅田将暉
西寺(ベーコンズ):仲野太賀

【スタッフ】
監督:滝本憲吾
原作:ツチヤタカユキ『笑いのカイブツ』(文春文庫)
脚本:滝本憲吾,足立紳,山口智之,成宏基