視聴期間:2日間
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『少年よ、どんな気分だ。 凡てが虚構に過ぎぬことを思い知らされた 今宵、この陰惨な苦惱の瞬間は。 今の今まで、己を保つために信じてきた 僅かばかりのささやかな哲學が崩壊するさまは』 惡魔が目敏く絶望の匂ひを嗅ぎ付けて來て 少年に問ふ。 容赦なく降注ぐ冷たい雨粒が ただでさへ蒼い少年の頬を更に蒼白く変へて 少年は無言のまま、暗い森に立ち竦む。